2012年12月16日日曜日

第43話「れいかの道!私、留学します!!」 脚本=成田良美 演出・絵コンテ=田中裕太

ひょえーーーー!Σ(゚д`*;)



すごい。情熱とアイディア盛りだくさんの演出!
小手先じゃなく、これまで積み重ねてきたであろう勉強と経験に裏打ちされた本物のお仕事!




凄いなぁ、田中裕太さん。
回を重ねるごとに腕を上げてらっしゃる。

スイートでこの人が初めて演出をした時、私を含め多くの人が「この人はこれから楽しみだ」
と語りましたが、その予感はやはり気のせいでは無かった!

そしてこの先はどんな仕事を我々に見せてくれるのか。
今回を見て、それが益々楽しみになりました。


戦闘シーンのハデさ、カッコ良さもさることながら、
その場面に動画の枚数を割く為に、静かなストーリー部分では効果的な止め絵を多用し、
それでいてそれを感じさせない技術とアイディア。

「この演出にはきっとこういう意図や暗喩があるんだろうな」と考えるのが
楽しくなる。それも田中演出の特徴だと思います。
 

▲会話のシーケンス。枚数を節約しつつも効果的に場面を演出している。


建物や小道具に「もたれる、座る」など、心理描写に「建造物」を使うのも田中演出の特徴。

▲これとか
▲これとか
▲これとか。他にもあったけど、キャプ画がなかった。(´・ω・`)

▲サーカス小屋には空中ブランコ。

ただガチンコでぶつかるだけじゃなくて、こういう「魅せる」アクションのアイディアの一つとして
その場所にあった設備を使う。良かったですね!




・一番大切にした部分がどこなのかという事も大変分かり易い。

▲ここだけ作画の気合の入り方が違う。作画監督と演出家が一番力を入れたのはここですね。

なかなか本音を出さないれいかが、心に溜まっていたものすべてを
皆に吐き出す、感情が最も高まる場面。




・建物の陰影とその立つ場所でキャラクターの感情を表現する。
っていうのも良く見られますよね。
▲これとか
▲これとか
▲これとか。




・「鏡」



それは、ジョーカーの発する言葉責めが、
「れいかの心の動揺を、語らないれいかに代わって言う物」だから。
ジョーカーの言葉はれいかの心。 
ジョーカーは正にれいかの鏡。

そういう意図だったんだと思います。




・「ジョーカーの部屋」 
 

奇術師の部屋。そこではどんな奇妙な演出もやり放題!
ジョーカーの奇妙な雰囲気をフルに演出しつつ、
ジョーカーの言葉責めやれいかの心理描写にもとてもフレキシブルに
演出家がイメージした演出がどんなことでも出来る


▲これとか
 ▲これとか
▲これとか
▲これとか。

▲この檻は、「留学」の暗喩。

れいかとみんなの別れを「分かり易く形にしたもの」。
だからこそ、キャラクターの感情もこうして出やすくなった。

効果的でとても良いアイディアです。



そして

逆転の時にはその舞台演出が逆にれいかの味方になる!華やかで、痛快でしたね!

▲この青空は、「迷いの闇が晴れた、れいかの心」を絵解きしたもの。

暗い画面から急にこうなる「色の急変化」がまた、この場面の印象を強めています。


・効果的なカット



この一連のカットは全部カッコイイ!惚れ惚れしますね。
クライマックスに相応しい、派手な演出!氷も綺麗。正にビューティフル。

▲そしてこのカットへの流れ。ナチュラルすぎてびっくり。

監督からのディレクションと思われる、OP映像の挿入ですが、
ここまで自然だと「そんな打ち合わせ無かったんじゃないか」と錯覚してしまいます。

OPのイメージ映像を本編で使うという演出は過去のシリーズにもありましたが、
やっぱりやってくれると嬉しいですよね。

それが無いと「なんだよ、OPは唯のフリかよ」って思っちゃうし、
やってくれると「思わせぶりじゃない。本編に絡んだものだったんだ」
って思えるから。

▲剣が折れたらまた拾ってっていうのもカッコイイ。魅せるアイディアが沢山!


▲これもカッコイイですよね…思い出せないけど、どっかで見たことがある気もするけど。
所作がいちいちビューティー!

 ガタッ!(水無月さん)

▲おじい様の教えがここに!

色鮮やかな画面に挿入される、白と黒のシンプルなカット!
迷いを振り切ったれいかの力強さを感じる、良い演出ですね!


※  ※  ※
他にも、キャプ画が無いけど
ジョーカーの手放した風船が空に小さく飛んでいくところとか、

「鏡」の形を活かして、顔が回転してハッピーのパンチを避けるアクションとか。

「自分の迷いの象徴である、ジョーカーの鏡」を割った途端に背景が変わる演出とか。
キャラソンを流すのも、場面にマッチしていてよかったです。

面白いアイディアが本当に盛りだくさんでしたね。



゚・*:.:♪*・゜゚・♯*:.。. :*・゜

今回の感想文を書いていて気づいたのはキャプ画と「これとか」の言葉の多さ。

それは即ち、
それだけ多くのアイディアがこの21分の作品の中に込められていたという事。

キャプ画が無いだけで、ほかにも印象的な語りたいカットは沢山ありましたが。

この自分の感想文の書き方を客観的に見ても、やはりこの演出家さんは別格なんだな。
と感じます。



゚・*:.:♪*・変則゜゚・♯*:.。. :*・゜

あかね、なお、やよいはそれぞれ殆ど一人でバッドエンド幹部に立ち向かい
決着した、これまでの「型どおり」の流れを今回は少し変則させたのが面白かった。

「本題を描く為なら、型にはこだわらない」という作風が好きです。

・・いや。主役も敵も違うんだから、話の運び方が変わるのは寧ろ当たり前のことですよね。
無理に型にはめようとしたら逆におかしくなってしまう所です。



゚・*:.:♪*・アニメーション゜゚・♯*:.。. :*・゜

今回は演出ばかりに目が向かいがちですが、その演出にしっかり描いた作画スタッフさん達
の見事なお仕事にも賞賛を送りたい!

キャラクターの顔の書き方は設定とちょっとズレて感じましたが、私が言いたいのは
絵じゃなくて「アニメーション」です。

キリッキリッと動くアクションシーンが実にカッコよくて小気味良い。

劇場版程の枚数では無いにしても、それを思わせるほどに見ごたえがあって、
胸が躍りました。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/education/naruhodo/CK2012121602000171.html
▲これを併せて紹介しておきますね。

゚・*:.:♪*・脚本゜゚・♯*:.。. :*・゜

「良い話を作る秘訣は敵役にあり」と改めて感じました。
ジョーカーさんは今回も文句なしのMVPですね!


 「祝!留学!」
この辺は「ジョーカーらしい」と同時に「よしみ先生らしい」と感じました。

「留学で居なくなれば私もハッピー!」と、敵に心から祝われる。
こういうちょっと変わった切り口はよしみ先生の仕事に良く見られる気がするので。


▲か弱く泣いてしまう「普通の女の子」に投げかける、その心を小馬鹿にした言葉!
下品なる笑い声!

▲このれいかさんのドスの利いた声、印象的でしたね!

それを引き出したのはジョーカーさん!


れいかさんが自分の道を強く表明した場面も、ジョーカーさんの
「プリキュアを辞めた人が何の真似ですか?」の言葉のトスがあったおかげ!

「それは貴方の考え。私の答えじゃない!」


▲実に良い問いかけをする!ジョーカーさん!

「寄り道、脇道、回り道!しかしそれらも、全て道!
私が歩く私の道。私が決める私だけの道」

 「たとえそれが遠回りだとしても、これが嘘偽りない私の思い。
私のわがまま。私の道です。」


初めて「道」が登場した時は唯のギャグだと思ってたのに、まさか
このクライマックスまでそれが繋がっていたとはねぇ・・・

当時は思いもしませんでしたね!


゚・*:.:♪*・゜゚・♯*:.。. :*・゜


▲「れいかとお別れなんてイヤくる!」

キャンディは、皆の心の代弁者。本当の皆の素直な心を、「大人な」みんなの代わりに言葉にする。

そして、皆から「れいかの為なんだから我慢しなきゃ。」という言葉を引き出す。
出番は少ないけど、相変わらず大事な役目をしています。

▲ジョーカーの用意した檻に隔てられて、本当の心が溢れだす。
この檻を用意したのはよしみ先生かな・・田中さんかな・・どっちだろう。

すごく良いと思います。


゚・*:.:♪*・本棚゜゚・♯*:.。. :*・゜

「どこでも本棚」には触れませんでしたね。
よしみ先生ならそれにも触れるかと思ったんですが。

「本棚があれば遠くにいてもいつでも会えるよ」
「しかし・・それでも今のようにずっと一緒には過ごせなくなってしまうでしょう」

みたいな会話があっても良かったんじゃないかな・・・・と思いました。

無くても良かったとも思いますけどね。



゚・*:.:♪*・゜゚・♯*:.。. :*・゜

今回はまた特に、この作品を作った多くのスタッフさんの技術と情熱にも
感激させられました。

情熱だけじゃイメージを形にできない。技術だけがあってもこんな映像は作れない。
 情熱を持って勉強し、蓄積した技術をまた情熱と共に仕事に込める。

自分もそういう仕事が出来る様になりたいなと、今回の作品を見て改めて思いました。



゚・*:.:♪*・次回予告゜゚・♯*:.。. :*・゜


はて。次はいよいよみゆきの番。一体どういう話になるんでしょう?
またジョーカーさんが出てくるん・・だよね?

それともジョーカーさんが新しい切り札を出してくるのかな?


▲絵本の楽しさを教えてくれた子?

いきなり出てきたけど、一体何が始まるんだろう。
ニコちゃんは関わってくるのかな?

いや、映画を見れてない子の事を考えたらそれはやらないような気がする。

次回は全く予測が出来ませんね。(`・ω・´;)




  
゚・*:.:♪*・余談・史上最長(映画を除く)゜゚・♯*:.。. :*・゜
   
ぐあああああああああっ!(`;ω;')一体何時間かかったんだ!!!この文章を書くのに!

やることいっぱい溜まってるのに一体何時間・・ッ!

・・認めたくないけど5時間かかったよ。
たかが感想書くのに・・ふう・・流石にちょっと涙目。

8 件のコメント:

  1. 毎回毎回すばらしい出来だと思います。
    今回は他者の期待されている「自分」がしたいことではなく、本当に「自分」がしたいこととは何か、今までどこか戦う理由を見つけていなかったれいかが初めて戦う理由「友達と一緒にいたい」を見つけるための回でしたね。

    今まで彼女は自分の「道」を探していました。
    一回全てをやめたりしながらも、探した道という答えが今回の回であり、れいかの「みんなと一緒にいたい」という敬語を使わないで言った初めてのわがままでありそれが道だったのかなと思います。

    今回特にすごいと思ったのがジョーカーとキャンディです。
    今まで慇懃無礼な態度で3幹部に接し失敗したと見るや使えないと冷酷な態度、れいかの心にある淀んだものを淡々と小馬鹿にして突き付けそして自分の言うことが相手の意思と思わせる、でもその言葉を望んでいる自分もいてしまう、じゃあ自分は?と追い詰めて心を折る。正に悪役らしい悪役です。でもプリキュアの要ってみゆきな気がするんですよね。なんでれいかなの?と思わなくもないですが。
    そしてキャンディに関しては本当にすごいとしか言いようがありません。
    「れいかと別れたくない」というわがままともいえる素直な思いを「友達のために我慢する大人」のみゆきたちにぶつけるところは鋭い刃のようであり、真理だなと思いました。
    みゆきが友達と別れるのに笑えないと言うのはわがままなのかもしれません。でもそれも素直な思いなんです。この言葉があったから今まで他人の期待に応えてきたれいかがわがままを言えたのだと思います。

    そして最後のみゆき回ですけど、みゆきの笑顔の始まりを語るらしく、出てくる謎の女の子ってみゆきのウルトラハッピーの始まりってニコちゃんじゃないの!?とすっごい気になるので次回に期待します。

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  2. いやぁビューティ最高でした
    戦闘シーンの入れ込んでる事!お見事!

    本棚の件は・・如何します・・ネタ!
    断った後で気が付いて大もめのスマイルプリキュアって・・だめすっか?
    子供たちは本棚のことどう思ったか気になる所ですね

    一寸話は変わりますが久々に涙がでてしまった、プリキュアシリーズでは潤む事はあったんですが
    お邪魔女ドレミナイショの再放送で「7人目の魔女見習いのんちゃんのナイショ」
    いや泣いた・・プリキュアでも泣ける作品が欲しいですねぇ
    カッコ良いのがプリキュアですが泣かせる作品が有ってもいいと思います。

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  3. >熱中さん

    プリキュアシリーズで泣ける話と言えば、スイプリの終盤の展開以来ですね。


    そんなことより、れいかのパパンはいつになったらしゃべってくれるのやら・・・。
    残り話、あと5話しかないというのに・・・。
    (個人的にはクロード真島博士を希望)

    予告の女の子は、まさか、EDを歌っている吉田仁美さん!!?
    去年の今頃はスイプリでクリスマス回をやってましたが、ピーちゃんのやつ・・・。
    (思い出しただけでトラウマと悲劇がよみがえる・・・)

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  4. ふしぎ図書館もそうだけど、イギリス留学と聞いて「なぁんだ、ブライアンと交換留学か」と勘違いしてたのは僕だけですか、そうですかw

    剣を弓矢に変えるのは、ライディーンだったかなぁ、エクスカイザーだったかなぁ…
    実は今日はウィザードもブリザードな技だったんだけど、れいかさんの方がカッコ良かったっす!w
    あと、「道」って漢字が挿入される場面で、響鬼を思い出したりw

    最初の敵も最後の敵も、そして挿入歌もすべて「鏡」この一貫性はグッときますね。
    惜しむらくは、OP画像、弓矢を的中させたシーンは使えなかったことですか。まぁ、本編ではポニーテールですしね。

    でも、道着のまま連れ込まれたジョーカーの部屋で、私服になってたのは…まさか、ジョーカー……ゴクリ

    さて、来週は…「やーい、お前もやっぱり失敗したオニ!」「へっ、やっぱり俺達じゃなきゃ、プリキュアの相手はできねぇなぁ!」「大口をたたいといて、情けないだわさ!」とか言って、三幹部あっさり復活だったら嬉しいなw

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  5. 吹っ切れたビューティによる氷の造形魔法(静)が乱舞!

    盾、剣(双剣含む)、弓矢…。水面や地面凍らせ(フロア)、戦闘方法はFAIRYTAILのグレイ・フルバスターと同様。

    ナツにミラジェーンが来たんだし(声優的な意味で)、違和感は無いと思います。

    それでは。

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  6. ほのかのフランス行きといい、GOGO第4話のうららのオーディションといい、結局取りやめオチで終わるのは腑に落ちない部分はあります。単純にそのオチばかりなのが嫌なだけなのかも知れませんが(汗)。せっかく丁度(笑)1ヶ月の猶予期間まであったというのに・・・。

    しかしその『最強』の二つ名に恥じない戦いっぷりは挿入歌もあって満足でした。

    >田中氏演出
    確かにいろいろ見せ方に工夫を凝らされているのは良く判りますし、それ自体は素晴らしい事なのですが・・・
    ただ味噌の味噌臭きは良くないように演出は飽くまでも裏方に徹すべきであり、例えば故・出崎監督の特徴あり過ぎる陰影・ストップモーションなどのようにすぐ演出家が判り過ぎてしまう・作品本来の持ち味・個性をないがしろにしてしまうものはそれはそれで問題かな、と同時に今回見て思ったりもしました。
    『あれ?ちょっといつもより気合入ってるかも?』
    程度が丁度良いかと。

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  7. 田中演出やバトルには非常に熱いものを見させてもらいましたが、れいかさんが出した結論にはいささか疑問を感じました。
    自分の将来のためにと挑戦しようとした留学と、友人たちとの別れというのはそもそも別次元の話じゃないのかなと
    まあ今回の場合、れいか自身が自分自身でそれも割りと刹那的・感情的に自分自身のわがままで友人たちといることを選んだというのが大事なんだとは思いますが

    というか、一ヶ月後だったらスマイルプリキュアはおわっt(ウワオマイナニスルヤメ…

    返信削除
  8. 双槍での殺陣とか自分を飲み込んだアカンベェをさらに飲み込むジョーカーさんとか、ビジュアル的な見所はいっぱいありましたけども、個人的に一番のツボは
    「みんなと別れて離れ離れになるなんて…そんなのやだぁっ!」
    っていう叫びでした。家族やクラスメイトはもちろん、敵にすらずっーと敬語を使ってきた彼女が、初めて「友達」に放った言葉。
    勉強運動その他諸々、器用万能に見えるけどその実すっごく不器用なれいかちゃんが、初めて素直になれた一瞬…という感じでズッガーン!です。

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※意見交換の際にややこしくなるので、匿名での投稿はご遠慮ください。
なんでもいいからHNを名乗って頂けます様お願いします。

匿名でのコメントは削除致します。

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