セリフと時間

私の「セリフアレルギー」について、言葉がまとまったのでちょろっと書いておきます。



台詞という表現は明確である反面、
使い方によっては視聴者の想像の広がりを制限してしまうものでもあります。

私が味わい深いと感じた作品に共通するのは
「考えさせてくれる表現が多い」ということです。

考えることで作品は放送時間以上に長く、濃く感じられる様になります。

たまに20分の放送なのに「映画一本見たようだ」と感じることがあるでしょう。
それはつまり、それだけ「感じられる仕掛けが多く施されていた」
ということなんです。

うかつに、必要以上に説明台詞を使う事は、そうした味わいを削る行為です。

セリフは
与えられた表現ノルマを片付けるには最も楽チンな手段ですから
使いたくなる気持ちは分かります。
けど、そんな仕事なら知恵なんか要らないし、作品は得てして表面的で薄っぺらに仕上がります。

たまに20分の放送なのに「心に何も残らないな」とか、
「この子沢山しゃべったのに印象薄いな」などと感じる回があるでしょう。

それはつまり、それだけ「感じられる仕掛けをしなかった・し損ねた」ということなんです。

それに気づいたときから、私はセリフアレルギーになってしまいました。



※表現の多くをセリフに頼ってしまう脚本演出さんは
時間か、技量か、意欲のどれかが無くてそうなっているのだろうと予想します。

しかし
納期を守ることこそがプロに求められる第一条件ですから、
発注者がそれで納得するならそれはそれで何も間違っては居ないんです。
私が個人的に尊敬できない、好きではないというだけの話です。

どのセクションでも品質が低くても首は切られないようですが、
締め切り守らない作家は切られる(仕事回してもらえなくなる)そうですし。
(さすがにかんたんルミナス級の仕事をやらかすと職場が変わるようですが)

※セリフが多くて面白い作品もあります。
だから絶対的なものさしというわけでもありません。

6 件のコメント:

  1. 言葉の意味が深かったりセリフ回しが独特だったりすると「名言」なんて言われて
    汎用性のあるセリフになるとネットのいろんな所で使われたりしますけども、

    読んだことのない漫画の名言を調べてみても、言葉のまま心に響くものは少ないです。

    やはり、どんな言葉であってもその時のキャラの心やその時の状況も合わせて
    はじめて「名言」になるんでしょうね。

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  2. 台詞は登場するキャラクターたちの場面や状況、心境それによって行われる言動また作者の伝えたいことなどを明確に読者や視聴者に伝える表現方法の一つですね。ほかの表現方法は漫画では絵や文字の台詞、文字の効果音、アニメではビジュアル的な表現、一連の動作、間などの間隔や音楽、効果音などの音響などが含まれています。作家はこれらを駆使して読者や視聴者に絵または動画やストーリー展開などを楽しんでもらうわけですがていおさんのおっしゃるとおり表現方法の一つである台詞を優先して用いるとバランスを崩すリスクはあります。

    もちろん、台詞、思考をたくさん用いたとしても上手く機能できている作家もいると思います。それはていおさんのおっしゃる台詞などで考えさせてくれる仕掛けの多い作品、つまりシナリオが優れた作品ができるものだと思います。そのような作品はやりたいことがたくさんある作家ならではの優れた表現技法の一つであると思います。結局シナリオが大事なんですよね。そこがきっちりしていればおのずと表現方法の使い方が上手くできるのではないかと思います。作品を気に入ってもらうためには重要なシーンやそれまでの展開を精密に決めてジェットコースターにのりそのシチュエーションにいくまで緊張感を保ったままゴールインができれば狙ったシーンを含め気に入ってもらえると思います。

    台詞が多い作品の中で残念なものに当たるのは場面、状況、心境などを長くてくどい説明をするシーン、もう一つは無駄な台詞を掛け合いするシーンですね。私は特に無駄な台詞の掛け合いは苦手です。このシーンのこの台詞なくてもいいのではとかもっと短くできるのではと思うシーンを見つけるとその作品は苦手になります。小説でなければ本来、文字などの台詞は最小限に抑えるべきなんですよね。ただこの無駄を排除しすぎるとギャグすらも排除の対象となってしまいます。そこの匙加減は難しいですよね。基本、ギャグシーンや私生活の描写のシーン、台詞を聞いたことで少し黙って考えたりするシーンなどはなくてもなんら支障はありませんがそういう表現技法を用いることでキャラに感情移入しやすくなる演出の一つとなりうる場合もありますのでそこは作家の演出力が試されると思います。

    余談ですが漫画でいえばページ、アニメでは尺にあたる時間を稼ぐためだけの長い台詞のあるシーンまたは短くて何回も無駄な台詞を掛け合うシーンなどこのシーン自体存在しなくても何も問題ないよねという残念なシーンがあると思います。そのようなシーンがある場合はジェットコースターにのることができなかったのか、のったはいいものの途中で落下するなど緊張感をもってゴールインできなかったのだと思います。残念と思うしかありませんね。もしかすると作者の伝えたいことがなかったのかもしれませんね。

    残念な作品があることで良質な作品が際立つこともありますし、作品が失敗することで作者本人が学ぶこともありますから自分が面白いと思う作品を徹底的に楽しめればいいのではないでしょうか。

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  3. セリフが多くても面白い作品と聞いて自分はデスノートを思い出しました。

    いわゆる叙述トリック物と言われるやつですね。

    アニメの方はあまり真面目に見てなかったので分かりませんが、

    原作ではセリフ量が他のジャンプ作品の倍以上はあったため一話読むのに相当な時間をかけていた覚えがあります。

    それでも飽きずに最後まで面白く読めたのは、彼ら(特に月やL、ニア)が発する言葉の一つ一つに

    文面の示す意味とは違った別の意味・真意が必ず隠されていたからだと思います。

    その時は一見何の変哲もないやりとりに見えても、後になって実はこういう意味だったんだと気付かされる展開には毎回感心しながら読んでいました。

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  4. 僕も「どうにか伝わらないか」と長文になりがちなので耳が痛いです。
    自信がない、というのもあるんでしょうね。

    アニメの場合、脚本家と演出家の相性もあると思います。
    脚本家が演出家を信頼していれば、
    セリフを極限まで絞っても伝えたい感情を「間・情景・カメラワーク」で表現してくれる。
    演出家が脚本家の信頼を得ていれば、
    無駄なセリフを「削っていいか」聞けると思うし、現場で「もっと適切な言葉」に修正できる。
    脚本家が言葉の魔術師だとしたら、演出家は時間の魔術師。
    セリフ量が多くても工夫次第でどうにか出来る、というのが僕の持論です。
    子供相手の番組なのですから、言葉は必要最小限かつキャッチーであることに越したことはありませんが。

    たびたび引き合いにだして恐縮ですが、Goプリ最終話の
    クローズ「2人だけのステージだ、さあ踊ろうぜ」見た目も言い方も荒々しいのに、
    ラスボスらしくない、それでいて「プリンセス」の世界観を損ねないキザなセリフ。
    そこから始まる激しさの中に華麗ささえ感じさせるダンスのようなバトル。
    そして「またな」「ごきげんよう」に繋がるセリフの流れ。

    きっとW田中さんは1年間、
    「オレはこういうセリフ(食材)を用意した、どう料理してくれる?」
    「これでどうだ!」と戦い続けていたのではないでしょうか?

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  5. セリフも映像も表現は全て相手に伝えるための手段。

    様々な表現に対して目の肥えた視聴者
    語彙も経験もまだまだな小さな子供たち
    これから更に知識と経験を得ていく多感な若者
    人生経験豊富なお年寄り

    自分にとって『良く考えさせられる』表現方法も
    人によっては『言葉足らずで分かりにくい』と感じるかもしれません。

    逆に『セリフくさいな』と思えるときも
    人によっては『何を考えているか分かりやすい』と感じるかもしれません。

    伝える相手によって、使う表現のバランスも違ってくるのかもしれません。
    そう考えると、とても難しい仕事なんだろうなと思いました。

    伝えたい相手にいかに伝わるように表現するか
    制作側はその才覚と知恵を絞ってトライを続けているのでしょう。

    そんな事をふと思いました。

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  6. ※セリフが多くて面白い作品もあります。
    セリフに対して「『絶対』というものはない」のかもしれませんね。
    結局のところ臨機応変に対応するほかないということになるのでしょう。

    しかし、キャラ的にありえないような説明セリフをやってしまったら「おかしい」と断言できるかもしれません。
    逆にキャラ的にありえないような無言も「おかしい」ことになります。
    自然に解説できるようにキャラ配置を考えておけば対応できるかもしれませんね?

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